平成20年度 高等学校における農業教育の
振興に関する要


 我々は現在の国の繁栄を次世代に引き継ぐことができるか試されています。経済大国日本が率先して、農業を国の根幹教育として位置づけ、「人と地球に優しい生き方」の追求を教育の基本テーマにすえた人づくりを行う必要があります。環境問題、食料生産、資源・エネルギー問題などは、特に農業教育が深く関わってきた分野であり、今後とも農業教育の基本精神として自信と誇りを持って指導に当たりたいと考えています。
この度、全国農業高等学校長協会では、社会の変化に対応して、21世紀初頭を展望した農業教育の「全国農業高等学校の行動計画(アクションプラン)」を定め、5つの行動計画と10の具体策を明示しました。全国の農業に関する課程を持つ高等学校が、その実現に向けて共同歩調をとりながら行動することを宣言するとともに、我々の日々実践している取り組みを国民に十分理解してもらう努力をすることにしています。
 今後、農業に関する課程を持つ高等学校が真に活力ある農業教育を推進するために、人的、物的、組織的な諸条件の整備などに格別の御配慮を賜りますようお願い申し上げます。

T 将来のスペシャリストの育成

 科学技術の高度化や情報化の進展、国際化の進行など、社会の変化に対応してたくましく生きる農業のスペシャリストを育成するため、必要な措置を図っていただきたい。
学校の農場経営や農場における実験・実習を一層充実させるための予算措置を図られたい。
「農業経営者育成高等学校」における寄宿舎の改築と設備の更新・整備についての予算措置を図られたい。
意欲ある農業の担い手育成に向け、農業高校生が農業系大学で学ぶ高大連携を推進するとともに、農業高校と農業(者)大学校との連帯する措置を図られたい。
各種の公的な資格取得や学校農業クラブの活動実績などを、大学等の入試に際し適切に評価するように働きかけを図られたい。

U 生徒一人ひとりの進路実現への対応

生徒一人ひとりの進路実現に向けて、多様なプログラムを準備し、主体的な学習が促進され、農業教育の学習効果を高めるための措置を図っていただきたい
科目「課題研究」の学習など、収入を伴わない実験・実習の指導に必要な予算措置を図られたい。
多様な展開を求められる農業及び関連産業において生徒一人ひとりが明確なキャリアプランを描くことができるように、少人数教育の実施に向けた人的措置の拡充を図られたい。
大学入学選抜における農業高校卒業生を対象にした「専門高校特別選抜」特別枠の定着、実施を図られたい。
日本農業技術検定」など農業の担い手育成を目指す資格制度を定着させるために必要な措置を図られたい。

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V 社会の変化への対応

 環境問題、食料生産、資源、エネルギー問題などの各分野において、社会の激しい変化に対応した教育が求められている。文部科学省のみならず、関係各省庁のご支援をお願いしたい。
科学技術の高度化や情報化の進展に対応する施設・設備の整備についての予算措置を図られたい。
情報化の進展に対応できるよう、農業高校間、農業高校と関連研究機関とのインターネット整備の予算措置を図られたい。
持続可能な循環型社会の実施をめざし、エネルギー・環境問題の解決に関わる活動に取り組むための予算措置を図られたい。
高い教育効果が期待できる社会人講師の招聘や生徒のインターンシップについて、企業が積極的に支援できる方策を図られたい。
国際社会で活躍できる意欲ある農業の担い手を育てるため、生徒の留学・留学生の受け入れ等、国際化に対応した予算措置を図られたい。
農業高校の持つ多様な機能を地域において活用するため、地域の人々をはじめ小・中学生が容易に利用できる農場及び実験・実習施設等への整備やその活用についての予算措置を図られたい。
アクションプラン実現のための支援措置を図られたい。

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W 農業担当教員の専門性の向上

農業教員は、地域の意欲ある農業の担い手の育成や将来にわたる農業生産を指導できる高い専門性が求められている。科学技術の高度化や情報化の進展に対応できるよう専門性を高め、指導力を向上させるための必要な措置を図っていただきたい。
先端技術の習得のために、企業や先進農家・大学・研究機関等における研修機会の拡充について配慮されたい。
農業教員の海外派遣研修内容の充実について配慮されたい。
農場長・舎監長を、監督権限を持つ新たな「職」として配置できるよう法整備されたい。併せて農業の科目を置く総合学科等における農場長、舎監長の「職」を法整備されたい。
農業教員の人材確保のために産業教育手当を堅持されたい。
平成20年度 要望書(PDF)

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